基準値
・参考基準範囲:1.6ng/mL未満
・軽症:1.6ng/mL以上 2.6ng/mL未満
・中等症:2.6ng/mL以上 6.0ng/mL未満
・重症:6.0ng/mL以上
測定法 ELISA法
検体量 血清0.5mL
日数 11~23日
目的 15歳以下の小児におけるアトピー性皮膚炎の重症度評価
Decision Level
[高頻度・可能性]15歳以下の小児に対し,アトピー性皮膚炎の重症度評価を行うことを目的として血清中のSCCA2量を測定した場合には,1.6ng/mL以上2.6ng/mL未満で軽症,2.6ng/mL以上6.0ng/mL未満で中等症,6.0ng/mL以上で重症と判断する [対策]ガイドラインで示されるアトピー性皮膚炎重症度の臨床的指標にも当てはめて確認,診断していく
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
SCCA2は,serpinスーパーファミリーに属するセリンプロテアーゼインヒビターであり,主に上皮細胞から産生される蛋白である.アレルギー性の炎症に関わるTh2サイトカインの1つであるIL-4およびIL-13で気道上皮細胞を刺激した際に発現が上昇する蛋白として同定された.小児アトピー性皮膚炎患者におけるSCCA2値は,その重症度に応じて有意に上昇していることが報告されている.したがって,小児アトピー性皮膚炎の重症度の指標として有用なマーカーであることが示唆されている.TARC検査では年齢により基準値が異なるのに対し,SCCA2検査では年齢による基準値の差がない点で使いやすい.
[関連する検査]
SCCA2は,アレルギー性炎症において中心的な役割を果たすIL-4やIL-13によって誘導される.小児のアトピー性皮膚炎患者血清で上昇し,アトピー性皮膚炎重症度の指標であるObjective-SCORAD(Severity Scoring of Atopic Dermatitis)
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