基準値
・DID(二重免疫拡散法):陰性
・ELISA:陰性(10IU/mL以下)
測定法 DID,ELISA
検体量 血清0.5mL
日数 2~4日
目的 全身性強皮症(SSc,強皮症)の診断と病型予測
Decision Level
●陽性
[高頻度]SSc
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
トポイソメラーゼⅠは塩基性非クロマチン蛋白で,2本鎖DNAの超らせん構造を巻き戻す酵素でDNAの複製・転写に関わる.抗Scl-70抗体とはSSc患者血清から分離された本抗体の対応抗原が分子量70kDaだったためDouvasらにより命名されたが,今日では100kDaに訂正された.抗ENA抗体の一部である抗Scl-70抗体は,DNAトポイソメラーゼIに対する自己抗体で,SScの20~30%で陽性となる.特に,近位および体幹にも皮膚硬化をきたし,間質性肺炎も進行することの多いびまん性皮膚硬化型のSScにおいて陽性となる傾向