基準値
●不規則性抗体スクリーニング:陰性
●不規則性抗体同定:基準値はない
測定法 生理食塩水法,アルブミン法,ブロメリン法,間接Coombs試験*
NOTE *「間接Coombs試験」の項→と「交差適合試験」の項も参照→
検体量 血清5mLと血餅2mL
日数 3~5日
目的 抗A抗体および抗B抗体以外の赤血球抗体の測定
Decision Level
■不規則性抗体スクリーニング
●陽性(不規則性抗体の検出)
[対策]①検出された測定法での型特異性を同定する(不規則性抗体同定).②同種抗体の場合は関連血液型検査をする.③連銭形成,直接Coombs試験が陽性でないことを確認する.④自己対照を置いていない場合は確認する
■不規則性抗体同定
不規則性抗体がスクリーニングによって検出された場合,スクリーニングで最も強い反応を示した測定法で,抗体の型特異性を同定する(表129図).その際には複数の血球パネルを使用して同定をする(1種の血球パネルでは完全に同定できるものが少ない).不規則性抗体の同定はできないものが多いので,その点を理解したうえで検査を行う必要がある
●同定できた場合
[対策]同定された抗体が輸血副作用,新生児溶血性疾患の原因になるか,適合血が得られるかの判断をする
●同定できない場合
不規則性抗体の同定には熟練が必要であり,特定の検査機関へ依頼することも検討する.自施設で同定を行う場合の対策を以下に記す
[対策]①複数の血球パネルを用いる.②反応の特徴に注目する.③複数抗体が疑われ,自己抗体と同種抗体が共存する場合は,自己血球の加温洗浄または自己抗体解離を要する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
あらかじめ患者に不規則性抗体スクリーニングを実施しておけば,もし不規則性抗体が存在する場合に,その型特異性を同定し適合血を確保するとともに輸血時副作用を防止することができる.また,このことから輸血直前の
関連リンク
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