基準値 陰性
測定法 LAMP法
検体 咽頭拭い液または喀痰
日数 1~5日
目的 マイコプラズマ感染症の診断
Decision Level
●陽性
[高頻度・可能性]マイコプラズマによる肺炎,上気道炎,気管支炎 [対策]抗酸菌による治療を検討する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
Mycoplasma属には12種あるが,ヒトに病原性を示すのはMycoplasma pneumoniaeのみである.不顕性感染が多くみられる.自然軽快し抗菌薬などの治療が不要の場合も多い.微熱や長引く咳などでマイコプラズマ肺炎の可能性がある場合などでは検査する.肺外症状,免疫学的な症状を伴うことがあり,溶血性貧血,髄膜脳炎,心筋炎,結節性紅斑などの病態を示すことがある(国立感染症研究所「マイコプラズマ検査マニュアル」https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/MycoplasmalPn.pdf).
LAMPとはloop-mediated isothermal amplificationの略であり,迅速,簡易な遺伝子増幅法として知られる.標的遺伝子の6つの領域に対して4種類のプライマーを設定し,鎖置換反応を利用して一定温度で反応させる.
[関連する検査]
マイコプラズマ血清抗体検査,マイコプラズマの培養検査(特殊培地を使用)がある.
判読
①医療面接,身体所見その他の臨床的な情報を加味して解釈することが必須である.②使用キットの判定基準により判定する.③感度が高い検査であるが,陰性でも除外できないことがある点に留意する.④実験室内のコンタミネーションで偽陽性を示すことがあるので,注意する.
採取保存
凍結保存.
推奨する総説
杵渕貴洋ほか:Mycoplasma感染症診断におけるLAMP法を用いたMycoplasma pneumoniae DNA検出の有用性と従来法(培養法
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