診療支援
検査

血清アミロイドA蛋白〔SAA〕   47点
serum amyloid A protein
今井 浩三
(札幌しらかば台病院 先端医療研究センター所長/札幌医科大学名誉教授)
安井 寛
(聖マリアンナ医科大学特任准教授・内科学(血液・腫瘍内科))

基準値 8μg/mL以下


測定法 LA(ラテックス凝集比濁法)


検体量 血清1mL


日数 2~4日


目的 炎症状態の鑑別


Decision Level

●8.01μg/mL以上(増加)

[高頻度]続発性AAアミロイドーシス,感染症,組織壊死,悪性腫瘍,自己免疫疾患,心筋梗塞 [対策]SAAの測定がCRPより有用と思われる病態はウイルス感染症で,そのなかでもインフルエンザ,ムンプス,無菌性髄膜炎で高くなる.続発性AAアミロイドーシスの患者でのSAA高値持続はさらなる増悪因子と考える.悪性腫瘍を疑う場合は腫瘍マーカーの測定を行う


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 慢性炎症性疾患に続発するタイプのアミロイドーシスでは,アミロイドAという蛋白成分が線維化,細胞外間質に沈着し,臓器障害を引き起こす.血清アミロイドA(serum amyloid A)は,このAA成分の血中前駆体と想定されたことからその名前がある.ヒ

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?