診療支援
検査

腫瘍悪性度判定支援プログラム オンコタイプDXTM乳癌再発スコアプログラム   44,500点
OncotypeDXTM breast cancer recurrence genomic score program
林田 哲
(慶應義塾大学一般・消化器外科専任講師)

基準値

・腋窩リンパ節転移陰性かつ50歳超:RS≦25

・腋窩リンパ節転移陰性かつ50歳以下:RS≦15

・腋窩リンパ節転移陽性(1~3個)かつ閉経後:RS≦25

・腋窩リンパ節転移陽性(1~3個)かつ閉経前:RS≦25であっても抗癌薬治療の施行を検討


測定法 RT-PCR法


検体量 厚さ5μmの未染色腫瘍組織(FFPE)標本15枚


日数 11~25日


目的 ホルモン受容体陽性かつHER2陰性乳癌に対する術後補助化学療法の適応決定


Decision Level

●腋窩リンパ節転移陰性かつ50歳超:RS26~100

[高頻度]乳癌 [対策]術後補助化学療法の施行を検討する

●腋窩リンパ節転移陰性かつ50歳以下:RS16~100

[高頻度]乳癌 [対策]術後補助化学療法の施行を検討する

●腋窩リンパ節転移陽性(1~3個)かつ閉経後:RS26~100

[高頻度]乳癌 [対策]術後補助化学療法の施行を検討する

●腋窩リンパ節転移陽性(1~3個)かつ閉経前:RSの値にかかわらない

[高頻度]乳癌 [対策]術後補助化学療法の施行を検討する


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 オンコタイプDXTMはパラフィン包埋切片からmRNAの抽出を行い,PCRベースで16の癌関連遺伝子と5つのコントロール遺伝子の発現量を測定し,あらかじめ決められたアルゴリズムに則ってrecurrence score (RS)を算出する.このRSをもとにして,再発のリスクを分類し,ホルモン受容体陽性かつHER2陰性乳癌における再発リスクのみならず,化学療法の効果予測が可能であることが臨床的に検証されている.

 オンコタイプDXTMの開発当初は,ホルモン受容体陽性かつHER2陰性乳癌の予後予測因子として,複数の前向き・後向き臨床試験の結果から,低リスク群と高リスク群(この場合,カットオフ値は低リスク群:RS<18,高リスク群:RS>30)の再発率には有意な

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