基準値
・染色体検査:染色体異常を認めない
・遺伝学的検査:遺伝子異常を認めない
測定法 染色体検査および,FISH法,サザンブロット法,PCR法
検体量 15~20mL(妊娠15~18週)
日数 14~21日
目的 出生前診断
Decision Level
●染色体異常(染色体検査)
[高頻度]染色体異常症候群〔Down症(21トリソミー),Patau症候群(13トリソミー),Edwards症候群(18トリソミー)など〕,性染色体異常症(Turner症候群,Klinefelter症候群など)
●遺伝子異常(遺伝学的検査)
[高頻度]進行性筋ジストロフィー(Duchenne型およびBecker型),血友病A,脆弱X症候群,オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)欠損症,ステロイド21-水酸化酵素欠損症 [対策]原疾患の治療,また検査に際して,妊婦,その家族とのインフォームドコンセントを得る
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
出生前の染色体・遺伝子検査は,胎児生命をめぐる社会的・倫理的問題を内在している.したがって,一般的な医療機関の日常臨床検査では実施されていない保険適用外検査である.染色体検査は一部の医療機関,検査センターで,遺伝子検査は一部の産婦人科,小児科の研究室で行われている.
検査適応は下記の項目となる.
①夫婦のいずれかが,染色体異常の保因者である場合
②染色体異常症に罹患した児を妊娠,分娩した既往を有する場合
③高齢妊娠(35歳以上)の場合
④妊婦が新生児期もしくは小児期に発症する重篤なX連鎖遺伝病のヘテロ接合体の場合
⑤夫婦の両者が,新生児期もしくは小児期に発症する重篤な常染色体潜性遺伝病のヘテロ接合体の場合
⑥夫婦の一方もしくは両者が,新生児期もしくは小児期に発症する重篤な常染色体顕性遺伝病のヘテロ接合体の場合
⑦その他,胎児が重篤な疾患に罹患する可能性のある場合
[感度・特異
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