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骨密度測定〔BMD〕《骨塩定量》  
《bone mineral density》
福本 誠二
(徳島大学特任教授)

基準値 骨密度は,二重エネルギーX線吸収測定(dual energy X-ray absorptiometry;DEXA)法やmicrodensitometry(MD)法,peripheral quantitative computed tomography(pQCT)法などにより測定される.これらの方法による測定の絶対値は,測定機器や性,測定部位により異なる.したがって骨密度の評価には,測定絶対値は用いない.各測定装置,性別,測定部位ごとに,若年成人平均値(young adult mean;YAM)が設定されている.骨密度は,各患者の測定値が,YAMの何%にあたるか,あるいはYAMと標準偏差(standard deviation;SD)の何倍違っているか(T score)で評価する.ちなみに,同年齢,同性の平均値と何SD異なっているかを示す指標がZ scoreである


測定法

●DEXA法

 現状での骨密度測定の標準的方法である.海綿骨の多い椎体に加え,大腿骨近位部,橈骨,あるいは全身の骨密度が測定可能である.X線吸収量の差から骨中のCa含量を2次元に投影した結果を評価するため,測定値の単位はg/cm2となる

●MD法

 アルミスケールと共に手指骨のX線撮影を行い,中手骨の骨密度を評価する.中手骨の皮質骨の骨密度を反映する

●pQCT法

 CTにより単位体積当たりのCa含量(g/cm3)を測定する.皮質骨と海綿骨に分けた解析が可能である

●REMS法,超音波法

 超音波を用いて,REMS(radiofrequency echographic multi-spectometry)法では腰椎や大腿骨,超音波法では踵骨の状態を評価し,骨密度を推定する.X線被曝を伴わない


目的 骨量,骨中のCa含量の把握


NOTE‍ 保険点数:360点(DEXA法による腰椎撮影.同一日にDEXA法により大腿骨撮影を行

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