治療有効濃度範囲 5~20μg/mL
測定法 FPIA,EIA,HPLC
採取保存 血清分離後凍結
検体量 血清0.5mL
定常状態到達時間 1~2日
市販名 アンヒバ(坐),アルピニー(坐),アセトアミノフェン(末),ピレチノール(末),カロナール(錠・細粒・シロップ・坐・末)など
中毒症状 肝障害,消化器症状,血液障害など
日数 1~8日
NOTE *保険点数:ただし,特定薬剤治療管理料としての加算ではない.血液化学検査(同一の患者につき1月以内に2回以上行った場合は,第1回目の測定を行ったときに1回に限り算定)
治療有効濃度
治療有効濃度範囲としては5~20μg/mLである.
採血時期
中毒症状発現時および大量摂取があった場合には,最低2ポイント必要(消失半減期を見積もるため).
中毒症状
中毒症状発現濃度については,Rumack-Matthewのノモグラムが知られており,4時間値が200μg/mL以上,12時間以降値が50μg/mL以上の場合,肝障害を生じる危険性が高い.ただし,常用量ではほとんど中毒は問題とならず,24時間以内に150mg/kg以上の過剰量を摂取した場合に中毒症状を示すことがある.
摂取12~24時間以内に悪心,嘔吐,発汗および食思不振などの消化器症状がみられる.24~48時間でこれら症状は軽快をみせるが,AST,ALT,ビリルビン,PT値が上昇し,72~96時間で肝障害は最も重篤になり,肝不全の進展がみられる.肝機能値は数日後にピークに達するので,初診時に肝障害の発生・重症度の判定は困難である.消失半減期は通常1~3時間であり,4時間以上の場合は肝障害が発生している可能性が高い.中毒時は胃洗浄を行い,大量摂取直後であれば活性炭を用いる.肝毒性の軽減のためにアセチルシステインの投与が有効であるが,活性炭はアセチルシステインも吸着してしまうため,両者は同時に併用しない.
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