診療支援
検査

食道癌
芦苅 圭一
(あしかり内科/横浜市立大学客員講師・非常勤講師)
中島 淳
(横浜市立大学主任教授・医学研究科肝胆膵消化器病学)

病態

 食道粘膜に発生する悪性腫瘍で,主に扁平上皮癌と腺癌に分かれる.60~70代,男性に好発し,占拠部位は胸部中部食道,次いで胸部下部食道,胸部上部食道の順に多い.飲酒と喫煙がリスク因子であり,flusher(飲酒で顔が赤くなる人)はハイリスクとされる.


[参考]

 食道癌診療ガイドライン 2022年版


異常値

・上部消化管内視鏡検査 食道癌の診断の契機となる最も標準的な検査で,食道粘膜の色調や凹凸などで発見される.NBI(narrow band imaging)・BLI(blue laser imaging)などのimage-enhanced endoscopy(IEE)や,ヨード散布による色素内視鏡を用いることで,早期の食道癌も効率よく発見することができる.また拡大内視鏡を用いた検査では,表層の微小血管形態やAVA(avascular area)を観察することで日本食道学会の新分類に基づき深達

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