病態
常習飲酒家,大酒家に生じる,エタノールによる直接的,間接的作用による肝障害.多彩な病態を示し,アルコール性脂肪肝,アルコール性肝線維症,アルコール性肝炎,アルコール性肝硬変があげられる
[参考]
アルコール性肝障害診断基準 2011年版
異常値
・トランスアミナーゼ 高値.AST/ALT>1,ただし過栄養性脂肪肝を合併している場合には<1.禁酒により改善
・γ-GT 高値.高頻度(血清ALP正常).禁酒により改善(禁酒4週で前値の40%以下,もしくは基準値の1.5倍以内)
・中性脂肪 高度~中等度の上昇
・ビリルビン ときに高値
・末梢血多核白血球数 増加
・肝炎ウイルスマーカー 通常陰性.しかし陽性で否定はできない
・肝生検 アルコール硝子体,好中球浸潤を伴う巣状壊死,肝細胞ballooning,小葉中心性の線維化〔細胞周囲性線維症(pericellular fibrosis)が特徴的〕,肝硬変の場