診療支援
検査

Budd-Chiari症候群
今井 幸紀
(埼玉医科大学准教授・消化器内科・肝臓内科)
持田 智
(埼玉医科大学教授・消化器内科・肝臓内科/診療部長)

病態

 血栓形成,およびその器質化による肝静脈あるいは肝部下大静脈の閉塞ないしは狭窄による肝静脈の流出障害とうっ血,門脈圧亢進をきたす病態


[参考]

 門脈血行異常症ガイドライン2018年改訂版


異常値

・血算 1つ以上の有形成分の減少

・肝機能検査 正常から高度異常まで

・超音波,ドプラ超音波検査 肝腫大,肝静脈の描出不能あるいは狭窄,肝静脈内血流の途絶・逆流,肝静脈シャントの描出

・造影CT,MRI 下大静脈,肝静脈に存在する血栓の描出,3D-CTやMR angiography(MRA)による血行の確認

・肝静脈造影,下大静脈造影 肝静脈の狭窄・側副血行路・吻合の描出,下大静脈では閉塞部位,壁在血栓,膜様閉塞の描出

・腹腔鏡,肝生検 急性期では紫色を呈する肝腫大,末期には肝硬変の肝表面,肝組織では中心静脈域の類洞の拡張,うっ血,出血,末期には肝硬変像


経過観察のための検査項目とその測定頻度

●血算‍ [急性期

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