診療支援
検査

前立腺肥大症(BPH)
斎藤 惠介
(順天堂大学大学院准教授・泌尿器外科学)
堀江 重郎
(順天堂大学大学院教授・泌尿器外科学)

病態

 前立腺肥大症の病態は前立腺腫が増大することによる尿道抵抗の上昇による.その結果として膀胱機能が影響を受け,複雑な様相を呈する.閉塞に伴う膀胱機能の変化とその症状は排尿困難以外に頻尿,尿意切迫感,夜間頻尿などの刺激症状といった形で現れる.しかし,夜間頻尿は夜間多尿や不眠,心不全などの種々の要因によって起こることは留意すべきである


[参考]

 男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン,2017


異常値

・国際前立腺症状スコア(I-PSS) 閉塞症状と膀胱刺激症状を数値化した7項目の質問紙であり,下部尿路症状(LUTS)の病状の把握と治療に有用.スコア8点以上が治療の対象となる

・尿流量測定 尿流量で得られる所見は,排尿量(mL):尿道を通して排出された全尿量,最大尿流量(mL/秒):尿流量の最大値,平均尿流量(mL/秒):排尿量÷排尿時間,排尿時間(秒):排尿行為の総持続時間,尿流時間(秒)

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