診療支援
検査

結節性多発動脈炎(PAN)
三村 俊英
(埼玉医科大学教授・リウマチ膠原病科)

病態

 原因不明の全身性の壊死性血管炎で,罹患血管のサイズは中小動脈である.皮膚や内臓,消化管,神経系など多彩な障害が惹起される.50~60代の発症が多く,抗好中球細胞質抗体(ANCA)などの自己抗体は陰性で,罹患血管サイズを含めてANCA関連血管炎とは異なる


[参考]

 血管炎症候群の診療ガイドライン 2017年改訂版,2018


異常値

・血液検査 赤沈亢進,CRP上昇,白血球増加,血小板増加,AST/ALT上昇,クレアチニン(Cr)上昇

・血圧 高血圧

・血管造影 主に腎臓など腹腔内臓器の小動脈にみられる多発動脈瘤や狭窄・閉塞

・頭部CT/MRI 脳梗塞


経過観察のための検査項目とその測定頻度

・血液検査 [急性期]急性期には,CRP,赤沈,CBC,Cr,肝機能,Na,K,Cl,Caなどを2~3日に1回程度測定する.これにより,活動性・進行速度を確認し,治療開始による効果判定を行う.免疫抑制治療による副作

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