診療支援
検査

ANCA関連血管炎(AAV)
三村 俊英
(埼玉医科大学教授・リウマチ膠原病科)

病態

 原因不明の全身性血管炎で,罹患血管のサイズは小動脈から毛細血管レベルであり,血清学的に抗好中球細胞質抗体(ANCA)陽性を特徴とする.このなかには,肉芽腫形成を伴わない壊死性血管炎である顕微鏡的多発血管炎(MPA),肉芽腫形成を示す壊死性血管炎の多発血管炎性肉芽腫症(GPA),末梢血好酸球増加と局所浸潤を示す好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)が含まれる.皮膚,腎臓,上気道,肺,末梢神経系など多彩な臓器障害が惹起される


[参考]

 血管炎症候群の診療ガイドライン 2017年改訂版,2018


異常値

・血液検査 赤沈亢進,CRP上昇,白血球増加,血小板増加,アルブミン低下,クレアチニン(Cr)上昇,MPO-ANCA/PR3-ANCAのどちらかの上昇

・尿検査 蛋白定性・定量の増加,潜血の出現,尿沈渣での糸球体赤血球検出

・胸部X線/胸部CT 感染症の有無,既往(特に肺結核や非結核性抗酸菌症),

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