病態
妊娠は成立するが流産や死産を繰り返して生児が得られない状態と定義されている.しかし,1回でも10週以降の胎内死亡があり抗リン脂質抗体症候群が疑われる場合や,生児があっても流産や死産歴があり次回妊娠で流死産のリスクが高い場合も不育症の概念に含めるようになっている.不育症のリスク因子には,抗リン脂質抗体症候群,子宮形態異常,夫婦染色体異常などがあり,それぞれの病態に応じた対応が必要になる
[参考]
・産婦人科診療ガイドライン―産科編2020
・不育症管理に関する提言2021
異常値
●超音波検査(3D):中隔の長さ1cm以上
●抗リン脂質抗体
・抗カルジオリピンIgG抗体>12.3U/mL
・抗カルジオリピンIgM抗体>20.8U/mL
・抗β2グリコプロテインⅠ IgG抗体≧0.7U/mL
・抗β2グリコプロテインⅠ IgM抗体>17.5U/mL
・ループス・アンチコアグラント(dRVVT)≧1.3
・ループ