適応
1以下の疾患における痙攣並びに運動障害に伴う疼痛の寛解:胃炎,胃・十二指腸潰瘍,腸炎,胆嚢・胆道疾患,尿路結石
2膵炎に起因する疼痛の寛解
3注消化管検査時の前処置:内視鏡検査,X線検査
4注尿路系検査処置時
用法
内1回30mg 1日3回(増減) 注1回7.5mg 皮下・筋注・静注(増減)
禁忌
1)閉塞隅角緑内障(眼圧上昇し症状悪化)
2)前立腺肥大による排尿障害(膀胱平滑筋弛緩,膀胱括約筋緊張により排尿困難を悪化)
3)重篤な心疾患(心拍数増加し,心臓に過負荷をかけることがあるため悪化)
4)麻痺性イレウス(消化管運動抑制し悪化)
5)過敏症
注意
〈基本〉
➊視調節障害,眠気,めまい→運転不可
〈検査〉
①本剤の代謝物により,赤味がかった着色尿が現れることがあるので,ウロビリノーゲン等の尿検査には注意
〈適用上〉
①注0℃近くに保管した場合,主成分の結晶析出があるため,室温程度で温めて結晶が完全に溶解した後使用
②注静注は患者状態を観察しながら緩徐に
患者背景
〈合併・既往〉
①前立腺肥大(膀胱平滑筋弛緩,膀胱括約筋緊張により排尿困難を悪化)
②うっ血性心不全(心拍数増加,心臓に過負荷をかけるため悪化)
③不整脈(心拍数増加,心臓に過負荷をかけるため悪化)
④潰瘍性大腸炎(中毒性巨大結腸が現れる)
⑤甲状腺機能亢進症(頻脈,体温上昇等の交感神経興奮様症状増強)
⑥高温環境(発汗抑制が起こり,体温調節が困難になる)
⑦開放隅角緑内障(眼圧上昇し症状悪化)
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続または中止 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉注意(口渇,排尿困難,便秘等)
相互
〈併用注意〉
1)抗コリン作動薬(三環系抗うつ薬,フェノチアジン系薬剤,抗ヒスタミン薬等):相加的に抗コリン作用(口渇,便秘,麻痺性イレウス,尿閉等)増強→用量注意
2)MAO阻害薬:作用増強(前記薬剤は抗コリン作用増強)→本剤を減量等処置
副作用
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