適応
乳癌 注意
1)開始にあたっては,原則としてホルモン受容体の発現の有無を確認し,ホルモン受容体が陰性と判断された場合には使用しない
2)手術の補助療法としての有効性及び安全性は未確立
3)臨床試験に組み入れられた患者のHER2発現状況について添付文書の「臨床成績」の内容を熟知し,有効性・安全性を十分理解の上,適応患者を選択
用法
2筒(フルベストラントとして500mg含有)を,初回,2週後,4週後,その後4週ごとに1回,左右の臀部に1筒ずつ筋肉内.なお,閉経前乳癌には,LH-RHアゴニスト投与下でCDK4/6阻害剤と併用 注意1回の投与で2筒を一側の臀部に投与しない.又,硬結に至ることがあるので,注射部位を毎回変更等十分注意
禁忌
1)妊婦・妊娠(動物で生殖毒性)
2)授乳婦(動物で移行.又,動物で授乳期に投与した場合,出生児の生存率の低値等)
3)過敏症
注意
〈基本〉
①特性並びに使用経験がないことを考慮して,LH-RHアゴニスト投与下でのCDK4/6阻害剤併用を除き,閉経前患者への使用は回避
②内分泌療法剤であり,癌に対する薬物療法について十分な知識・経験をもつ医師の下で,適切と判断される患者についてのみ使用
〈検査〉構造的にエストラジオールと類似しており,抗体を用いたエストラジオールの測定に干渉の恐れ(見かけ上,エストラジオール測定値が高値を示すことあり)→注意 〈適用上〉
①筋肉内注射にのみ使用
②投与時
a)1回の投与でシリンジ内の全量を投与
b)注射は,1~2分かけて緩徐に行うことが望ましい
c)坐骨神経等の重要な神経に近接する臀部背側にやむを得ず投与の際は,神経損傷に注意
患者背景
〈腎〉重度の腎機能障害(臨床試験は未実施) 〈肝〉肝機能障害(血中濃度上昇.尚,Child-Pugh分類クラスC患者に対する臨床試験は未実施) 〈生殖〉避妊(女性)
〈妊婦〉妊D禁忌(動物で胎児における着床後死亡率の高