適応
鉄欠乏性貧血
用法
1日105~210mg 分1~2(空腹時)(増減) ►副作用が強い場合には食直後
禁忌
鉄欠乏状態にない患者(鉄過剰症の恐れ)
注意
〈検査〉潜血反応で偽陽性 〈適用上〉
➊徐放錠であるので噛み砕かずに服用
➋口腔内や食道に停留し,潰瘍形成に至る恐れがあるので,十分量の水とともに服用し,直ちに飲み下すよう指導
〈その他〉
➊便が黒色を呈することあり
➋錠放出後のプラスチック格子はそのまま便中に排出
③動物実験において,大量のアロプリノールとの併用で肝の鉄貯蔵量増加の報告
患者背景
〈合併・既往〉
①消化性潰瘍,慢性潰瘍性大腸炎,限局性腸炎等の胃腸疾患(消化管粘膜を刺激し,炎症,潰瘍等悪化)
②発作性夜間血色素尿症(溶血誘発)
③腸管に憩室又は強度の狭窄及び腸管運動機能低下(錠剤の通過が妨げられ,憩室部位の壊疽及び腸閉塞の恐れ)
④嚥下障害〔口腔内や食道に停留し,潰瘍形成に至った症例あり.又,誤嚥により気管や気管支に停留し気管や気管支の粘膜障害(びらん,出血,浮腫等),気管支狭窄に至った症例あり〕
〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉用量に留意
相互
〈併用注意〉
1)甲状腺ホルモン製剤の吸収阻害により作用減弱→同時服用回避(難溶性の複合体を形成)
2)セフジニル,ニューキノロン系抗菌薬の吸収阻害により作用減弱→同時服用回避(キレートを形成)
3)テトラサイクリン系抗生物質:相互に吸収阻害により作用減弱→同時服用回避(キレートを形成)
4)制酸薬:吸収阻害(難溶性の複合体を形成,又は消化管のpHの上昇)
5)タンニン酸を含有するもの:吸収阻害(難溶性の複合体を形成)
飲食物表
過量投与
〈症状〉主な症状は胃粘膜刺激による悪心,嘔吐,腹痛,血性下痢,吐血等の消化器症状.又,頻脈,血圧低下,チアノーゼ等.重症の場合は,昏睡,ショック,肝壊死,肝不全に至ることあり.徐放性のため症状が持続することあり 〈処置〉服用初期
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