今日の診療
検査

コレラ
古川 恵一
(国保旭中央病院・感染症センター長)


病態

・コレラ菌(Vibrio cholerae O1およびO139のうちコレラ毒素産生菌)が小腸に感染して,菌体外毒素によって起こる急性下痢症.V. cholerae O1は古典型とエルトール型に分けられるが,近年はエルトール型が多い.

・東南アジアなど発展途上国,衛生環境不良な地域に多い.日本では大部分が輸入感染で2023年には2例報告.

・本菌で汚染された海産貝類,汚染された水,食物の経口摂取により感染する.

・潜伏期は2~3時間から5日(多くは1~2日)

・症状は大部分は無症状で,一部は軽症,中等症の下痢が起こり,5%は重症の下痢(rice water)を起こす.嘔吐もあり脱水,hypovolemic shock,低血糖,乳酸アシドーシスが起こる.

・重症は無治療では50~70%が致命的になる.適切な治療を行えば死亡率は0.5%以下.

・治療は経口補液または経静脈輸液が第一に重要で,抗菌薬(レ

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