A.ER診療のポイント
1迅速な処置の必要性
●心肺停止患者を救命するためには,いわゆる「救命の連鎖(chain of survival)」と呼ばれる,①心停止の予防,②早期認識と通報〔応援や自動体外式除細動器(automated external defibrillator:AED)などの必要資機材の手配〕,③一次救命処置〔cardio-pulmonary resuscitation:CPR,automated external defibrillator:AED〕,④二次救命処置(電気的除細動,薬剤などを使用した高度な治療),の4つの要素が迅速に行われることが必要である.
●たとえば心肺停止の主な原因である心室細動(ventricular fibrillation:VF)や無脈性心室頻拍(無脈性pulseless ventricular tachycardia:VT)の場合,心停止から除細動