A.疾患・病態の概要
●尿路結石は腎尿管結石といった上部尿路結石と膀胱結石,尿道結石といった下部尿路結石に大別される.上部尿路結石はまず腎乳頭にて結石成分の結晶化,つまり結石の核となるものが形成され,腎盂腎杯において,その周囲にさらに結石を構成する成分が結晶化して沈着し増大する.結晶化した無機成分の間は細胞外マトリックスであるオステオポンチンに代表される有機物質によって石垣の漆喰のように埋められる.水腎症といった尿流停滞があれば結石の成長は促進される.腎で増大した結石が尿管に落下したものが尿管結石である.尿管の閉塞の度合いによって様々な程度の水腎症が出現する.
●膀胱結石は上部尿路結石が膀胱内に落下したまま体外に排石されずにいるものと,膀胱内で形成された結石がある.後者では前立腺肥大症などによる多量の残尿の存在が原因となっていることが多い.
B.最初の処置
①尿路結石以外の,より重篤な急性腹症を鑑
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