診療支援
治療

ギプス・副子固定
casting・splintage
山本啓雅
(大阪市立大学大学院准教授・救急生体管理医学)

 ギプスの語源はドイツ語のGipsで石膏を意味する.従来骨折の外固定に石膏ギプスが用いられたため,ギプス固定法とはギプス素材を用いて骨折部を全周性に覆い固定する手技を指す.現在では石膏素材のものよりも,ガラス繊維やポリエステル繊維の基布にポリウレタン水硬性樹脂を含浸させたギプス固定材料(プラスティックキャスト)が使用されることがほとんどである.副子とはシーネとも呼ばれ,語源はドイツ語のSchieneである.ギプスが骨折部を管状に巻いて固定するのに対し,副子法は板状のものを骨折部にあて,包帯で固定する方法である.特にギプス素材を全周性でなく,半周性に骨折部に当て,包帯で固定する方法をギプス・シーネと呼ぶ.


A.目的と適応

1ギプス法

 ギプス固定は骨折に対する基本的治療法である.その目的は骨折の整復位の保持と急性期における骨折部の局所の安静,軟部組織の腫脹や浮腫の軽減,疼痛の除去である.ギプス固定

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