適応
経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される以下の虚血性心疾患:急性冠症候群(不安定狭心症,非ST上昇心筋梗塞,ST上昇心筋梗塞),安定狭心症,陳旧性心筋梗塞 注意
1)クロピドグレル75mg(維持量)とアスピリン100mgの併用による治療が適切と判断される場合に使用.尚,状態を十分に考慮した上で,投与が適切であるか慎重に判断
2)PCIが適用予定の虚血性心疾患患者への投与は可能.冠動脈造影により保存的治療或いは冠動脈バイパス術が選択され,PCIを適用しない場合には以降の投与は控える
用法
1日1回1錠(クロピドグレルとして75mg及びアスピリンとして100mg)を経口 注意
①クロピドグレルのローディングドーズ投与(投与開始日に300mg)には,クロピドグレル(クロピドグレルとして75mg)単剤を用いる.尚,PCI施行の4日以上前からクロピドグレルを投与されている場合,ローディングドーズ投与は必須でない
②ステント留置患者への本剤投与時には該当医療機器の添付文書を必ず参照.尚,原則として投与終了後は単剤の抗血小板剤に切り替える
③空腹時の投与は回避が望ましい
禁忌
1)出血状態:血友病,頭蓋内出血,消化管出血,尿路出血,喀血,硝子体出血等(出血を助長)
2)出血傾向(血小板機能異常→出血傾向を助長)
3)過敏症(本剤,サリチル酸系製剤)
4)消化性潰瘍(PG生合成抑制作用により,胃の血流量が減少し,消化性潰瘍を悪化)
5)アスピリン喘息(NSAIDs等による喘息発作の誘発)又はその既往歴(重篤なアスピリン喘息発作を誘発)
6)出産予定日12週以内の妊婦
注意
〈基本〉
①血栓性血小板減少性紫斑病(TTP),無顆粒球症,重篤な肝障害等の重大な副作用の発現→投与開始後2カ月間は,2週間に1回程度の血液検査等の実施を考慮
②クロピドグレル硫酸塩又はアスピリン単独投与に比べ出血のリスクが高まる可能性があることを十分