診療支援
診断

第4版の序

 もう23年前になってしまったが,本書初版の序に,かつて疾病の病態生理学を学んできた医学生の私が臨床実習でいざ患者さんに接したときに,学習してきたはずの知識をうまく活用できない“もどかしさ”を感じ,なんと当時の内科教授に「教育のしかたがどこかおかしいのではないですか?」と訴えたというエピソードを記載した.

 その“もどかしさ”の原因として,「たとえ疾病に関してどのような症候が起こりうるのかを知っていても,個別の症候の原因としてさまざまな疾病を頻度などとともに思い浮かべられるとは限らないこと」「多くの医学部・医科大学で圧倒的な授業時間を費やしている生物医学的アプローチは臨床医にとって必要な知識の一部分にすぎないこと」の2点を挙げ,少しでもそれらが軽減されるよう本書『内科診断学』の構成に工夫を凝らしてきた.その結果,「Ⅰ. 診断の考え方」「Ⅱ. 診察の進め方」「Ⅲ. 症候・病態編」「Ⅳ. 症例編

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