診療支援
診断

検査
奈良 信雄
(日本医学教育評価機構 常勤理事/順天堂大学医学部 客員教授/東京医科歯科大学 名誉教授)
立石 宇貴秀(画像検査)
(東京医科歯科大学大学院画像診断・核医学 教授)
北川 昌伸(病理検査)
(新渡戸記念中野総合病院病理診断科 部長)

検査計画の立て方

 医療面接における詳細な病歴情報の聴取,そして入念な身体診察により,多くの病態は把握でき,“仮の診断”をつけることができる.しかし,より正確に,しかも客観的な情報を得るためには検査を行う必要のあることが少なくない.

 検査のなかには,尿・血液検査,胸部X線検査,心電図検査のように,身体診察の一部と考えてもよいごく基本的な検査もある.たとえば,基本検査には,表1,表2に示すようなものがある.これらは患者の病態に応じて,適宜選択し,診断の参考にする.

 医療面接,身体診察,そして基本検査を加えて,仮の診断がつけられる.そのうえで,各臓器別の機能をチェックし,仮の診断を確実にするために,スクリーニング検査を追加し,診断をつける.さらに,その診断の確定,疾患の病因や重症度の判定,合併症の発見や誤診の防止のために,精密検査,特殊検査を行う(図1)

 また,診断がついたのち,経過の追

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