心不全とは
定義
日本循環器学会ならびに日本心不全学会主導で急性心不全と慢性心不全に分かれていた心不全の診療ガイドラインが2017年改訂版で1本化された.急性心不全の多くが慢性心不全の急性増悪であり,心不全発症前から急性期そして慢性期まで絶え間ない継続的な治療が必要であることから,診療ガイドラインも急性と慢性の2つに区分するのは現代の心不全診療にそぐわないという認識である.
また,悪性疾患がわが国においてはごく一般的に非医療従事者に浸透しているのに反し,心不全のイメージは浸透していない.このため,心不全は予後不良な疾患群であり本人による意思決定を支援するプロセスであるACP(advance care planning)などが重要であるにもかかわらず,日常臨床においては十分に行われていない現状がある.このような現状をふまえ,非医療従事者にも心不全をわかりやすく理解してもらう必要があると考え,日