適応 静注次の血栓・閉塞性疾患の治療.❶脳血栓症(発症後5日以内で,CTで出血の認められないもの) ❷末梢動・静脈閉塞症(発症後10日以内).冠動注用急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解(発症後6時間以内)
用法 静注 10 mLの生に用時溶解,静注,生又はブに混じて点滴注射することが望ましい ❶1日1回6万単位,約7日間 ❷初期6万-24万単位/日 以後漸減し約7日間.冠動注用 20 mLの生又はブに溶解(6000単位/mL),48万-96万単位を2万4000単位/4 mL/分で冠状動脈内に注入
警告 静注重篤な出血性脳梗塞の報告.脳塞栓患者に投与しないよう脳血栓であることを確認
禁忌 静注頭蓋内出血,喀血,後腹膜出血等で止血処置が困難.頭蓋内・脊髄の手術・損傷(2か月以内),動脈瘤,重篤な意識障害,脳塞栓・疑い.冠動注用消化管・尿路・後腹膜・頭蓋内出血,喀血,頭蓋内・脊髄の手術・障害(2か月以内),頭蓋内腫瘍,動静脈奇形,動脈瘤,出血性素因,重篤な高血圧症 原則禁 静注心房細動(特に僧帽弁狭窄症),感染性心内膜炎,陳旧性心筋梗塞,人工弁使用 併禁 デフィブロチド 重大 静注出血性脳梗塞,脳・消化管出血,出血性ショック,ショック.冠動注用脳・消化管出血,出血性ショック,心破裂,ショック,心室細動,心室頻拍 注意 妊B1
選び方・使い方 発症後6時間以内の中大脳動脈の急性塞栓性閉塞による脳梗塞で,中等症から重症の症候を呈し,CT上梗塞を認めないか,軽微な梗塞にとどまる症例に対し,経動脈的な選択的局所血栓溶解療法を行う.現時点で有効性は多数例で検証されておらず,アルテプラーゼ静注療法の適応となる患者に対してはそちらを優先すべきである
Evidence 本邦で実施された臨床試験(MELT Japan)で,来院時NIHSS 4-22,CT上梗塞巣を認めないか軽微な梗塞,発症6時間