適応
統合失調症
用法
1日10~60mg 分服(増減)
禁忌
1)昏睡状態,循環虚脱状態(悪化)
2)バルビツール酸誘導体・麻酔薬等の中枢神経抑制薬の強い影響下(中枢神経抑制薬の作用延長,増強)
3)アドレナリン投与中(アナフィラキシー救急治療を除く)
4)過敏症(フェノチアジン系化合物,その類似化合物)
注意
〈基本〉
➊眠気等→運転不可
②制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化あり→注意
③治療初期に起立性低血圧→減量等処置
④抗精神病薬において肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症の報告→不動状態,長期臥床,肥満,脱水状態等の危険因子を有する患者では注意
〈適用上〉
①過敏症状(接触皮膚炎等)→直接接触を避ける
液
①誤用(過量を飲み込む等)の危険を避けるため,原液のままは避け必ず希釈して使用
②希釈後はなるべく速やかに使用
③添付のスポイトの目盛はそれぞれ約0.5mL,1mL,2mL,3mLに相当
〈取扱上〉
①細光により分解変色する
②液開封後は必ず冷蔵庫に保存し,8週間以内に使用.光又は高温下で分解変色→変色の認められるものは使用不可
〈その他〉
①治療中,原因不明の突然死の報告
②(外国)認知症関連高齢患者への使用で死亡率が高いとの報告
患者背景
〈合併・既往〉
①皮質下部の脳障害(脳炎,脳腫瘍,頭部外傷後遺症等)の疑い:不可(やむを得ない場合を除く)(高熱反応があらわれるおそれがあるので,全身を氷冷又は解熱剤投与等処置)
②血液障害(悪化)
③褐色細胞腫又はパラガングリオーマ,動脈硬化症或いは心疾患の疑い(血圧の急速な変動)
④重症喘息,肺気腫,呼吸器感染症(呼吸抑制)
⑤てんかん等の痙攣性疾患又は既往歴(痙攣閾値低下)
⑥高温環境(体温調節中枢抑制,環境温度に影響)
⑦脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊(悪性症候群)
⑧不動状態,長期臥床,肥満,脱水状態等(肺塞栓症,静脈血栓症等の