RMP(Risk Management Plan)とは,医薬品リスク管理計画のことであり,「常に医薬品の適正使用を図り,ベネフィット・リスクバランスを適正に維持するため,医薬品について安全性検討事項を特定し,これを踏まえて,医薬品安全性監視計画及びリスク最小化計画を策定し,また,必要に応じて有効性に関する製造販売後の調査・試験の計画を策定し,実行すること」と定義されている(図3図)〔医薬品リスク管理計画(RMP)策定の手引き─暫定版(平成26年8月改訂版)〕.
1導入の経緯
まず,厚生労働省より,2005年9月16日に「医薬品安全性監視の計画について」の通知文書が発出された.これは,優れた新医薬品の地球規模での研究開発の促進と患者への迅速な提供を図るため,承認申請資料等の国際的ハーモナイゼーション推進の必要性が指摘されている.このような要請に応えるため,日米EU医薬品規制調和国際会議(以下