本書は1974年の初版発行以来,医学生をはじめ多くの読者の支持を受け,版を重ねてきた.40年以上の歴史を刻んだ内科学書の第10版刊行に携わることができ,監修者として大変うれしく感じている.
前版の発行から11年が経過し,その間に医学は飛躍的な進歩を遂げた.当然ながら内科学においても新たな情報が加わり,その膨大な内容を学修するために医学生が多くの労力を強いられていることは想像にかたくない.
そうした現状をふまえ,今回の第10版では,これまで本書が兼ね備えていた内科学の成書としての信頼性の高さを保持しつつ,読者にとって必要性の高い臨床情報をよりコンパクトかつわかりやすくまとめることを目的として,全面改訂を行った.
まずは各章の最初のページをご覧いただきたい.ここでは,今回の改訂で復活した第1章の「主要症候」,および疾患各論(第2~14章)の全体像や学習のコツを責任編集の先生方に短くまとめてい