今日の診療
治療

【14】肝腫大
hepatomegaly
藤川 達也
(三豊総合病院・総合診療内科部長)

症候を診るポイント

●肝腫大は病歴,症候,全身および肝臓の理学所見などによりその存在を疑う.

●身体所見による肝腫大の診断は時に精度を欠く場合もあるが画像診断とともに行うことでより精度を高めることができる.

▼定義

 肝臓の大きさは身長やBMIなどの体格に依存するが,通常右鎖骨中線上で幅6~12cmである.肝腫大は肝臓の容積が異常に増大することを意味するが,触診や打診で肝腫大を疑った場合に画像検査などを用いて診断を進めていく.

▼病態生理

 肝腫大は主に肝細胞の病理学的変化の結果として肝臓が腫大したものである.肝腫大の原因となる病態として,肝炎や肝硬変などの炎症,右心不全やBudd-Chiari(バッド-キアリ)症候群などのうっ血,胆道閉塞や原発性胆汁性胆管炎などの胆汁うっ滞,脂肪肝やWilson(ウィルソン)病などの代謝異常,肝腫瘍や造血器腫瘍などの腫瘤に分けられる(表1-45)

▼初期対応

 原因

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