疾患を疑うポイント
●自覚症状の観点では,最も多い眼症状(霧視,飛蚊症,羞明),健診での胸部単純X線写真でBHLを認めたらサルコイドーシスを強く疑う.
●全身性疾患であることを念頭に表在リンパ節,皮膚所見,筋肉内結節,肝脾腫の有無について身体所見を丁寧にみることは重要.
学びのポイント
●原因抗原に対するTh1細胞による全身性の肉芽腫疾患.
●病理学的には非乾酪性肉芽腫を認める.
●70%は自然寛解するが,難治化するものもある.
●自覚症状では眼症状が多く,肺所見は90%にみられる.
●呼吸不全死より心臓死が多い.
●臓器障害による日常生活の支障,生命予後に影響が出る場合,機能障害の出現が予想される場合,副腎皮質ステロイドの全身投与が第一選択.
▼定義
原因不明のリンパ節,肺,眼,肝臓,心臓などの多臓器に肉芽腫性病変をつくり病変臓器特異的,非特異的症状を惹起する,また病理学的には,「非乾酪性肉芽腫」を呈する全