今日の診療
治療

4 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
allergic bronchopulmonary aspergillosis(ABPA)
松瀬 厚人
(東邦大学医療センター大橋病院・呼吸器内科教授)

疾患を疑うポイント

●喘息患者のコントロールが悪化し,末梢血好酸球増多,高IgE血症がみられた場合に疑う.

●肺浸潤影もみられるが,中枢性気管支拡張や粘液栓がより特徴的である.

▼病因

 アトピー素因を有する喘息患者がAspergillus fumigatus(Af)を吸入すると,喘息患者特有の粘稠な喀痰中でAfが増殖し,その抗原に対するⅠ型,Ⅲ型,一部Ⅳ型アレルギー反応を介して,肺組織の破壊を伴うアレルギー性肺疾患(ABPA)を生じると考えられている.したがって本症は,Afによる肺感染症ではなく,アトピー型喘息患者に発症するAfを原因とするアレルギー性肺疾患である.

▼症状

 発症に男女差はなく,好発年齢は30~40歳代である.頻度の高い症状としては,38℃を超えない微熱,喘鳴,咳嗽,喀痰などがあり,血痰を伴うこともある.粘液栓の喀出は,注意して問診すればかなりの頻度で認められ,本症を示唆する重要な

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