診療支援
治療

(2)バレット食道
Barrett esophagus
春日井 邦夫
(愛知医科大学教授・消化管内科)

▼定義

 「臨床・病理 食道癌取扱い規約 第11版」によると,Barrett(バレット)食道はBarrett粘膜(胃から連続性に食道に伸びる円柱上皮で,腸上皮化生の有無を問わない)の存在する食道と定義されている.

▼診断

 扁平上皮と円柱上皮の境界(squamo-columnar junction:SCJ)から食道胃接合部までの円柱上皮を内視鏡的にはBarrett粘膜とする.食道胃接合部の同定は内視鏡による診断を優先とし,食道下部の柵状血管の下端,柵状血管が同定できない場合は胃の縦走ひだの口側終末部とする(図4-8)

▼分類

 全周性に3cm以上Barrett粘膜を認める場合をlong segment Barrett's esophagus(LSBE),Barrett粘膜の一部が3cm未満であるか,または非全周性のものをshort segment Barrett's esophagus(SSBE

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