今日の診療
治療

7 自己免疫性肝炎
autoimmune hepatitis(AIH)
大平 弘正
(福島県立医科大学主任教授・消化器内科学)

疾患を疑うポイント

●中年以降の女性に好発する原因不明の慢性活動性肝炎.

●自己抗体陽性とIgG高値を認める.

学びのポイント

●なんらかの機序により自己の肝細胞に対する免疫学的寛容が破綻し,自己免疫反応によって生じる疾患である.

●遺伝的素因として日本ではHLA-DR4との相関がある.

●トランスアミナーゼの上昇,IgG高値,抗核抗体や抗平滑筋抗体の陽性を認める.

●門脈域の線維性拡大とリンパ球,形質細胞の浸潤を伴うinterface hepatitis所見と肝細胞ロゼット形成を認める.

●治療の基本は副腎皮質ステロイドによる薬物療法である.

▼定義

 免疫系の異常により自己の肝細胞が障害され,慢性,進行性に肝炎をきたす原因不明の疾患である.

▼病態

 詳細な病態は明らかとはなっていない.遺伝的素因としてわが国の例ではHLA-DR4との相関がある.発症誘因として先行する感染症や薬剤服用との関連が示唆されており,

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