疾患を疑うポイント
●医療用薬剤以外の健康食品などでも発症しうる.
●起因薬剤投与後数日から数か月後まで幅広い発症時期がある.
学びのポイント
●DILIはまず薬剤や健康食品を含む民間医薬品の使用・曝露を確認せねば疾患想起につながらない.したがって丁寧かつ詳細な病歴確認が重要.
●診断は上記の病歴の確認以外に,ほかの肝疾患の除外も必要であり判断が難しい場合も多い.しかし,適切に診断され重症化する前に被疑薬を中止できた場合の多くの予後は良好である.
●DILIには,その薬剤が本質的に肝障害を起こす機序が明らかなもの(intrinsic liver injury)があり,これは用量依存性の肝障害を起こす.一方,患者自身の個体要因に基づく(アレルギーなど)肝障害(idiosyncratic liver injury)では,発症予測は困難であり診断も難しい場合が多い.
▼定義
わが国で広く用いられているJDDW
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