▼定義
α1アンチトリプシン(α1-antitrypsin:α1-AT)遺伝子変異によってα1-AT蛋白の減少および質的な変化をきたす遺伝性疾患と定義されている.臨床症状としては,慢性閉塞性肺疾患や慢性肝障害を引き起こす.わが国の患者は,十数家系しかなく,きわめてまれな疾患である.
▼病理・病態生理
α1-ATは炎症が起こると血漿でのレベルが3~5倍に増加する急性相反応物質で,主に肝臓で生産され
α1アンチトリプシン(α1-antitrypsin:α1-AT)遺伝子変異によってα1-AT蛋白の減少および質的な変化をきたす遺伝性疾患と定義されている.臨床症状としては,慢性閉塞性肺疾患や慢性肝障害を引き起こす.わが国の患者は,十数家系しかなく,きわめてまれな疾患である.
α1-ATは炎症が起こると血漿でのレベルが3~5倍に増加する急性相反応物質で,主に肝臓で生産され
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