今日の診療
治療

3 慢性副腎不全(アジソン病)
Addison disease
柳瀬 敏彦
(誠和会牟田病院・病院長)

疾患を疑うポイント

●通常,成人発症

●倦怠感,消化器症状と色素沈着

●相対的リンパ球増多と好酸球増多

●血中コルチゾール低値と血中ACTH高値

学びのポイント

●本症は希少難病であるが,診断,加療されなければ生命の危機に直面する.

●疑うきっかけは体重減少,倦怠感,消化器症状などの自覚症状と色素沈着,好酸球増多,リンパ球増多などの所見である.

●内分泌学的には血中コルチゾール基礎値低値と血中ACTH高値,ACTH負荷に対する血中コルチゾールの無~低反応が診断のキーポイント.

●HCの一生の補充が必要.

●急性副腎不全症を予防するために,ストレス時やシックデイには数倍のHC服用が必要.

▼定義

 原発性の慢性副腎皮質機能低下症(慢性副腎不全症)は,1855年,英国の内科医であるThomas Addisonにより初めて報告された疾患であることから,Addison(アジソン)病とよばれている.副腎皮質ステロイド合成酵

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