疾患を疑うポイント
●家族歴,若年,非典型部位,再発性の血栓症に遭遇したら本症を疑う.
学びのポイント
●PC,PSはビタミンK依存性の抗凝固因子であり,その欠乏が血栓症リスクとなる.
●常染色体顕性(優性)遺伝形式で,ホモ接合体は重篤な新生児電撃性紫斑病を引き起こす.
●ワルファリン投与で広範な皮膚壊死をきたすことがある.
●日本人の先天性血栓性素因としてはPS分子異常症が最も多い.
●PSは妊娠,経口避妊薬の内服で低下する.
▼定義
プロテインC(protein C:PC)欠乏症,プロテインS(protein S:PS)欠乏症は,それぞれの抗凝固因子の遺伝子異常による常染色体顕性遺伝の血栓性素因である.ホモ接合体は新生児電撃性紫斑病を引き起こす.
▼病態
PC,PSは両者ともに主に肝臓でつくられるビタミンK依存性の蛋白質で,凝固カスケードの制御機構として機能する.PSは約半分が補体C4b結合蛋白質に結合
関連リンク
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- 臨床検査データブック 2023-2024/凝固因子活性検査 第ⅩⅢ因子 [保] 223点(包)
- 臨床検査データブック 2023-2024/プロテインS〔PS〕 [保]*
- 新臨床内科学 第10版/【3】血友病
- 新臨床内科学 第10版/【5】フォン・ヴィレブランド病
- 新臨床内科学 第10版/【6】その他の先天性凝固因子欠乏症
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