（1）無セルロプラスミン血症

aceruloplasminemia

宮嶋　裕明

（浜松医科大学教授・内科学第一講座）

▼定義と疫学

　セルロプラスミンの鉄酸化活性が欠損することで細胞内から細胞外への鉄排出障害をきたし，脳，肝など全身臓器への鉄過剰蓄積をきたす常染色体劣性遺伝性の疾患である．わが国で疾患概念が確立した．現在，世界で80家系以上の報告が

初出:新臨床内科学　第10版 発行:2020年3月

収載:医学書院 医療情報サービス（2024年5月17日　掲-ID：rng_03806-10_a010b007c001d006z0001）