疾患を疑うポイント
●頭囲が正常範囲の平均値より,-2SD以下(-3%以下)の場合疑うべきである.
学びのポイント
●頭囲が小さくなってしまう原因は主に2つあり,なんらかの原因で脳の発育が阻害されて頭が小さい場合と,頭蓋骨縫合早期癒合症によって脳の器が小さくなってしまう場合を考える.
▼定義
正常の小児の頭蓋の大きさは脳実質が正常に増大する過程にあわせて増大する.乳幼児健診で測定する頭囲の異常は脳実質容積,頭蓋骨異常,水頭症などが関連する.頭囲曲線から逸脱した場合,なんらかの異常が起こっていると考える.小頭とは頭囲が正常平均値より-2SD以下(-3%以下)の場合をいう.
▼病態
原因疾患により病態はさまざまである.四肢の痙直,けいれん,知能障害などを伴うことが多い.
▼疫学
先天性小頭症の頻度は0.56%とされている.
▼分類
➊真性小頭症
生下時よりみられ,原因が明らかでないものと定義される.構造的には