診療支援
治療

6 ボツリヌス症
botulism
大毛 宏喜
(広島大学病院・感染症科教授)

▼定義

 土壌,川の汚泥の中などに芽胞状態で生息するClostridium botulinumによる感染症である.

▼病態

 芽胞状態の菌は,嫌気的条件で発芽,増殖する.その毒素は自然界に存在するものとしては最も強いといわれている.コリン作動性末梢神経に作用しアセチルコリンの放出を抑制するため,呼吸筋が麻痺する.乳児ボツリヌス症の特徴は便秘である.数日間の便秘の後,元気

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