疾患を疑うポイント
●肺炎クラミジア肺炎は,自然寛解傾向もある軽症の非定型肺炎である.
●オウム病は,トリとの接触,飼育歴がある.
学びのポイント
●肺炎クラミジア感染症は細菌性肺炎との合併が多い.
●しばしば,集団内流行を起こす肺炎である.
●オウム病は重症化しやすく,肺外症状を合併することがある.
▼定義
肺炎クラミジア(Chlamydophila pneumoniae)およびChlamydia trachomatisによる肺実質の炎症である.
オウム病は,Chlamydophila psittaciによる人畜共通感染症である.
▼病態
クラミジアは,生きた動物細胞内でのみ増殖可能な偏性寄生性菌である.宿主細胞の封入体内で基本小体(elementary body:EB)から網様体(reticular body:RB)への変換,分裂のサイクルを繰り返して増殖する.
肺炎クラミジアは,飛沫感染によりヒト-