疾患を疑うポイント
●HIVやステロイド使用などによる細胞性免疫異常時に罹患しやすい.
●健常者で,健診などで胸部異常陰影(主に結節影)を呈し,肺癌との鑑別を指摘されるケースも多い.
●脳髄膜炎では,髄液刺激症状を示さず,性格変化などが診断のきっかけとなることもある.
学びのポイント
●世界的にはHIV患者の増加を背景に最も頻度の高い深在性真菌症.
●肺が侵入門戸となることが多く,中枢神経系へ親和性が高く脳髄膜炎を呈し,予後不良となる.
●真菌症のマーカーである(1→3)-β-D-グルカン測定は有用ではない.
▼定義・概念
酵母であるクリプトコックスによる感染症である.本菌は鳥類の堆積した糞の中に多く存在している.日和見状態の患者のみならず,健常人にも感染,発症することがある.Cryptococcus neoformansは呼吸器系,中枢神経系の親和性が高く,病巣を形成しやすい.諸外国では,HIV感染患