疾患を疑うポイント
●主症状は発熱(1日1回夜間あるいは2回のピークをもつ弛張熱),関節症状(関節痛,関節炎),皮疹(典型的には発熱に一致して出現・消退する紅斑).正常上限の5倍以上の血清フェリチン値も参考となる.
学びのポイント
●種々のサイトカインやケモカインの異常産生が,この疾患の炎症病態に関与していると考えられている.
●生命予後は良好であるが,高サイトカイン血症を伴うMASやDICが合併すると予後不良.
▼定義
弛張熱,関節症状,消退しやすい紅斑を主症状とする全身性炎症性疾患.病因は不明であるが,発症要因には遺伝的背景と環境因子が考えられており,後者において種々の感染症が誘因になると報告されているが,一定の見解は得られていない.高サイトカイン血症,特に血清IL-18の異常高値を認める.
▼病態
マクロファージとT細胞の異常な活性化と,それに引き続く高サイトカイン血症が発症に関与していると考え
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