▼概説
植物による中毒には,食用植物と類似しているための誤食による中毒(トリカブト,ドクゼリ,スズラン,キョウチクトウ,ヒガンバナ,スイセン,ハシリドコロ,チョウセンアサガオ,ヨウシュヤマゴボウ,イヌサフランなど)のほか,本来食用であるがその摂取量や発育環境などにより中毒を引き起こす例(ウメ,ギンナン,ジャガイモ,サトイモ,ナツメグなど)がある.また,自殺・他殺目的による中毒もある.トリカブト中毒はモミジガサ(シドケ)やニリンソウといった山菜との誤食,自殺・他殺目的のほか,漢方薬や蜂蜜摂取による報告もある.
以下トリカブト中毒について述べる.
▼毒性のメカニズム
原因物質はアコニチン類のアコニチン,メサコニチン,ヒパコニチン,ジェサコニチンである.これらは,トリカブトの根や茎,葉,花などすべての部位に含まれ,特に根の含有量が多い.ヒトの最小致死量は総アコニチン類として2~4mgといわれており
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