適応
以下の疾患の自然発生性出血,外傷性出血及び抜歯時,手術時出血の止血管理
1軽症・中等症血友病A(第Ⅷ因子凝固活性が2%以上の患者)
2TypeⅠ・TypeⅡAのvon Willebrand病
注意血液凝固因子を直接体内へ補充する血液製剤とは異なり,単回投与して体内に生産・貯蔵されている第Ⅷ因子及びvon Willebrand因子を血中に放出させて止血→これらの因子を全く欠く患者及び本剤投与によりこれら因子の明らかな活性増加が期待できない患者へは使用不可
用法
10.2~0.4μg/kg 10~20分かけて緩徐に静注 20.4μg/kg 10~20分かけて緩徐に静注 ►生食液20mLに希釈して使用 〔術前投与〕外科的処置の30分前に上記と同様の方法で静注 注意短期の止血に用いられるものであり,原則として反復・継続して使用しない.やむを得ず24時間以内に反復投与する場合は反応性が減弱することがあるので,患者の反応性を十分観察
禁忌
過敏症
注意
〈基本〉
①軽度の血圧上昇及び心拍数の増加→十分観察
②頭痛,冷感,嘔気等の水中毒症状→血清Na値のモニターが望ましい.過度の飲水を避け,点滴・輸液による水分摂取にも注意
患者背景
〈合併・既往〉
①高血圧を伴う循環器疾患,高度動脈硬化症,冠動脈血栓症,狭心症(血圧上昇により悪化)
②下垂体前葉不全(水中毒等)
〈腎〉慢性腎障害:悪化
〈妊婦〉妊B1有益のみ.妊娠中毒症では悪化の恐れ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉低出生体重児,新生児・乳児を対象とした臨床試験は未実施 〈高齢〉慎重に
相互
〈併用注意〉
1)昇圧薬:過度の血圧上昇(本剤は弱い昇圧作用を有する)
2)三環系抗うつ薬(イミプラミン等):低Na血症性の痙攣発作の報告→血清Na,血漿浸透圧等をモニター(抗利尿ホルモンを分泌し,水分貯留のリスクを増加)
過量投与
〈症状〉水分貯留,低Na血症のリスクが