【概説】
三次元CTおよびMRIにより,二次元とは異なる視点で診断や病態の把握,術前計画を行うことができる.CTに関してはマルチスライスCTの普及により撮影は高速化し,空間分解能が飛躍的に向上している.それにより鮮明な三次元画像が視覚化できるようになっている.MRIに関しても高磁場装置の普及により迅速で鮮明な画像撮影が可能となり,薄いスライスを得ることができる三次元撮像が臨床的に広く普及しているが,CTとはやや異なり,三次元MRIではボリュームデータを分割して信号を収集することにより,二次元撮像より薄い0.2~1mm厚のスライス画像を得ることを目的とする場合が多い.
1.三次元CT
立体感のある画像を再構成する手法には,一定の閾値以上のものを可視化するサーフェスレンダリング法と,ボリューム要素をサンプリングすることによって構成されるボリュームレンダリング法がある.サーフェス法では主に骨の変形