【概要】
骨延長術は100年以上の歴史があるが,現在主に行われているのは創外固定器を用いて骨切りを行い,骨切り部を徐々に牽引する方法である.この方法は,1950年代にロシアのIlizarovが,創外固定器で延長した部位に仮骨が形成されているのを偶然発見し,独自のリング型創外固定器を使用して実用化したものである.Ilizarov法は長い間国外に知られることはなかったが,イタリア人の難治性骨髄炎を治癒させたことで西側諸国に広まった.徐々に組織を牽引して新生されるのは骨,筋肉,腱,血管,皮膚などのあらゆる組織で,distraction histogenesisとよばれる再生医療である.
【適応】
四肢の短縮や変形を有するあらゆる疾患が対象となる.軟骨無形成症などによる低身長では,座位の際に足底が床に接地できないと座位作業が不安定になるので,主に下腿の延長が行われる.上肢の短縮により排泄動作が困難な